和紅茶産地紹介:福岡「八女茶・八女紅茶」
地域紹介:福岡県八女市
福岡県南部に位置する八女市は、九州最大の河川である筑後川とその支流・矢部川に挟まれた自然豊かな地域です。
肥沃な土壌と豊富な伏流水に恵まれ、昼夜の寒暖差が大きい気候が特徴で、特に霧が発生しやすい環境は上質なお茶の栽培に最適です。
八女市は「八女茶」の一大産地として知られ、その歴史と伝統は600年以上にわたります。
また、白壁の町屋が並ぶ風情ある街並みや伝統工芸品(八女福島仏壇、八女提灯など)でも有名で、自然と文化が調和した魅力的なエリアです。
主要な茶産地は、八女市内の黒木町、星野村、上陽町などの山間部で、特に標高300~600mの地域では高品質な茶葉が育まれます。

八女茶と八女紅茶の歴史
八女茶の起源は室町時代に遡ります。
1423年、明(現在の中国)から帰国した栄林周瑞禅師が、八女市黒木町の霊巌寺を建立し、持ち帰った茶の種子と製茶技術を地元に伝えたことが始まりとされています。
この出来事から2023年で600年を迎え、長い歴史の中で八女茶は日本を代表するブランド茶へと発展しました。
八女紅茶は、この伝統ある八女茶の技術を基に、国産紅茶として独自の進化を遂げたものです。
近代では、国産紅茶の需要が高まる中、八女の茶農家が緑茶だけでなく紅茶生産にも取り組み始め、その繊細な味わいが注目されるようになりました。
八女紅茶の特徴
八女紅茶は、八女茶特有のまろやかな甘みと爽やかな香りを継承しつつ、紅茶らしい軽やかな渋みとコクが調和した味わいが特徴です。
主に「やぶきた」などの茶品種を使用し、発酵工程を経て作られますが、八女の気候と土壌が育む茶葉の品質の高さが際立っています。
特に、山間部で栽培される茶葉は香気に優れ、柔らかな口当たりと深い余韻を楽しめます。
緑茶で培った技術が紅茶にも活かされており、雑味が少なく、飲みやすい仕上がりが人気です。
ストレートティーはもちろん、ミルクやレモンとの相性も抜群で、多様な楽しみ方ができます。

生産地と製法
八女紅茶の主要生産地は、八女市内の星野村や黒木町などです。
これらの地域では、伝統的な玉露や煎茶の栽培に加え、紅茶用の茶葉も丁寧に育てられています。
茶葉は春の「一番茶」から選ばれることが多く、手摘みや乗用型摘採機を用いて収穫されます。
製法では、摘んだ茶葉を萎凋(水分を抜く工程)させ、揉捻後に発酵させ、乾燥させることで紅茶特有の風味を引き出します。
特に八女では、緑茶生産のノウハウを活かし、発酵時間を調整することで繊細な味わいを追求しています。
八女紅茶を楽しむ
八女紅茶は、日常のティータイムから特別な贈り物まで幅広く愛されています。
地元のカフェでは、八女紅茶を使ったスイーツやドリンクが楽しめ、例えば「八女抹茶パフェ」や「紅茶アフォガード」など、和紅茶の新しい魅力を提案するメニューも人気です。
また、「茶の文化館」(八女市星野村)では、八女茶の歴史を学びながら紅茶を味わうことができ、観光客にもおすすめのスポットです。
オンラインショップや地元の茶舗でも手軽に購入でき、ティーバッグタイプから茶葉まで選択肢が豊富です。

まとめ
八女茶の伝統と技術が生んだ八女紅茶は、福岡が誇る和紅茶の逸品です。
自然豊かな八女市の環境と、600年以上の歴史が育んだ茶文化が融合し、独特の風味と品質を生み出しています。
緑茶の名産地としての知名度に加え、紅茶としての魅力も広がりを見せる八女。
ぜひ一度、その優雅な味わいを体験してみてください。
雅紅茶(和紅茶専門店)
ミルクティーにあう紅茶

